ABOUT子宮について

子宮全摘出術には、大きく分けて、開腹手術、膣式手術、腹腔鏡手術の3種類があります。

開腹手術

お腹にメスを入れて子宮を摘出します。筋腫が大きい場合、他の方法では摘出が難しい場合、激しい癒着がある場合などにも適応できますが、術後の痛みが大きく、回復にも時間がかかります。傷跡も大きく残ります。日本での入院期間は7~14日間ですが、退院後も普通の生活や仕事ができるようになるまでには数週間の自宅療養が必要です。

膣式手術

腟から器具を入れて子宮を摘出するため、傷が残りにくく、術後の癒着や痛みも軽くなります。ただし、適用範囲はかなり制限されます。癒着がある場合には適応しません。日本での入院期間は1週間ほどで、保険が適用されるため、費用は開腹手術と同程度です。

全腹腔鏡下子宮全摘術(TLH: Total Laparoscopic Hysterectomy)

腹部に4箇所ほどの小さな穴を開けて、そこから器具を挿入し、気体を腹部に送り込んで腹部を膨らませた後、子宮を切断して切断部分を縫合閉鎖し、切断した子宮の回収のみを膣を経由して行います。開腹手術に比べると術後の痛みは少なく、回復期間もかなり短くなります。日本での入院期間は1週間ほど(米国では通常一晩のみ)で、退院後1週間もするとかなり動けるようになります。傷口は小さく、ビキニの水着を着ても気づかれないほどです。ただし、この手術を提供している病院は限られており、開腹手術に比べて高度な技術が求められるため、慎重に医師を選ぶ必要があります。特に大きな筋腫にも対応できる医師は希少です。保険が適用されれば費用は開腹手術と変わりませんが、先進医療や自費診療の対象となることもあり、その場合には費用が高額になります。

腹腔鏡補助下膣式子宮全摘術(LAVH: Laparoscopic-Assisted Vaginal Hysterectomy)

上記のTLHとは異なり、子宮上部の靱帯を腹腔鏡で切断したあと、膣を経由して子宮下部の靱帯と子宮動脈を切断して子宮を摘出します。高度なTLHに比較すると、求められる医師の熟練度は低くなります。

注:子宮筋腫の場合は通常は卵巣と膣を残し、子宮だけを摘出するため、手術によってホルモンのバランスが崩れることはありません。